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2006年、ワールドカップ・ドイツ大会、アジア一次予選

(グループ3の日程表(2004年2月〜11月)

日程 対戦相手 ホーム・アウェー 結果
2004年2月18日 オマーン ホーム 勝  1−0
2004年3月31日 シンガポール アウェー 勝  2−1
2004年6月9日 インド ホーム 勝  7−0
2004年9月8日 インド アウェー 勝  4-0 
2004年10月13日 オマーン アウェー 勝  1−0
2004年11月17日 シンガポール ホーム 勝  1−0 
2004年2月18日 オマーン 30点の出来 中盤が機能せず。気迫も不足。相手の普通レベルのマークもはずせない。守り主体の相手に対する戦術も無し。これだけの選手を招集しておきながら、ジーコ監督がどのような作戦を指示したのか不明。親善試合の続きのような感覚を持っていたのか、選手の気持ちも乗っておらず。守りも何回か振り切られていた。韓国、イラン、サウジ、クウェート、UAE、ウズベク、バーレン、中国相手だと確実に負けている試合内容。緒戦で緊張していたという点を考慮しても、これほど無策で内容の無い代表の試合は久しぶり。アジアでも弱い部類に属していた昔の日本代表をみているようだった。
2004年3月31日 シンガポール 25点の出来 前半20分までは一方的に攻めたが、厳しいシュートが打てず、格下相手にあわや引き分けの場面。欧州のクラブで出場機会が無い中村、柳澤、稲本を先発に使うのは、いくら格下相手でも荷が重たかった。後半の途中からは、前半の飛ばしすぎで、ガス欠状態。やはり平素から試合に出ていない選手は試合勘もスタミナも無く足を引っ張るだけであるこういうアップアップした日本代表は、先が思いやられる。交代枠の3人も出番が遅すぎる。せめて後半からスグに交代させないとチームプレーにならない。しかし、交代で出場した藤田、玉田は勢いがあって良かった。これ以上、ジーコ監督に日本代表を任せるのは、荷が重過ぎる。
2004年6月9日 インド 65点の出来 格下相手とはいえ大量得点差で勝てたのは良かった。文字通りFIFAランキング23位と143位の差が出た試合であった。中でも、何といっても、開始15分以内に久保のスーパーシュートが決まり、これで落ち着いて試合が出来たのが大きかった。後半途中でバテて動きが遅くなったが、それまでは100%試合を支配できていた。特に、直前の病気、ケガで高原、稲本、中田を欠いたが、かえってそれが国内控組みのヤル気を出させ、また、小野の良さを引き出したものと思う。この点は、ジーコ監督の得意技である海外組偏重の姿勢が出せなかったことを意味し、不幸中の幸いであった。今日の得点差で、最後のアウェイでのオマーン戦も余裕を持って戦えるわけであり、大きな収穫。
2004年9月8日 インド 60点の出来 アウェイで確実に勝ち点を取れたのは良かった。実力的には負ける要素が無い相手ではあったが、審判のホームタウン判定とインドのラフプレーにより、やりにくいゲームであった。前半は、極端に引いて守る相手に対しての戦術が特に決められておらず、思わぬ苦戦。サイドからの崩し一辺倒の攻めだけでなくて、ワンタッチプレーによる攻めのスピードアップとかミドルシュートによる局面打開などの具体的な戦術を徹底しておくべきであった。1点目を取ってからは攻撃に余裕と幅がでてきており及第点。ジーコ監督も、ようやく名前だけの欧州組み偏重をやめて体調の良い選手を中心に出場させるという常識が身についてきたようだが、本山の先発はあまり意味が無かった。代わりに応用が利く小笠原の先発がベターと思われる。次のオマーン戦を考えると、4点目を取って終えることが出来たのは、大きい。反省点としては、いつものことであるが、もっと序盤から具体的な戦術をきちっと選手に徹底してから試合に臨む指導が欲しい。オマーン、シンガポールと苦戦続きのあとで、実力的には遥かに劣るインド戦が2試合続いて良かった。こうした日程を組んでくれたFIFAに感謝。
2004年10月13日 オマーン 60点の出来 一次予選突破の最大の関門であったが、アウェイでの試合に辛勝し、ようやく一次予選から抜け出すことが出来た。ただ前半は30分過ぎまでは防戦一方で、若手主体のオマーンのシュートミスに救われた感がある。日本も数少ないチャンスであったが、高原には1本くらいは決めて欲しかった。思わぬ鈴木の突発的なヘッドでなんとか事なきを得た試合であった。
それにしても、非常にくじ運にめぐまれたグループにあって、負ければ終わりとも言える状況を作ったのは、日本サッカー協会、監督とも大いに反省が必要である。
最終予選では、アジアNo1の実力を持っているチームにふさわしい日本代表を見せてほしい。
2004年11月17日 シンガポール 30点の出来 全くプレッシャーが無い最終戦であったが、全勝で終わったのは良かった。が、いくら消化試合といえども、ホームであわや引き分けという状況は予想していなかった。21本のシュートで得点が1点だけというのは日本代表という名に値しないゲーム。控え組みの層の薄さ、連携プレーの拙さが目立ったが、J1にはもっと生きの良い選手が数多く存在しており、監督の人選も問題である。
これを反省材料にして、アジア最終予選での奮起を期待する。

(日本の戦評)

ジーコ監督が、どのような日本代表チームを作ろうとしているのか、誰にもよく分からないのが、
一番の気がかり。総論では、選手の自主性を重視し、しかもどんな相手にも通用する総合力ある
柔軟なチームを目指していると言うが、具体策が無い。具体的な戦術無しで、紅白戦とシュート
練習をいくらやっても、ワールドカップ予選を戦い抜くチーム力の向上は期待できない。
幸いにもアジア最終予選に進めたとしても、今のような無策では最終予選で破綻する。この程度の
チーム力で本大会に出場できるほどワールドカップは甘いものでは無い。出来るだけ早くに監督を
代えたほうが日本代表のためである。日本代表は、ブラジル代表と同じような指導では強くならない
選手の体調とか海外での出場機会を判断できないで先発メンバーを決める監督など見たことが無い。
この1年半に、何をやってきたのか大いに疑問に感じる監督である。緒戦のオマーン・マチャラ監督の
アシスタントをつとめるチェコ人のヤロスラフコーチが言っていた「簡単な決め事や約束事といった戦術の
かけらのようなものさえ見られなかった
のは、ジーコの哲学が大いに影響していると思う」「選手が何を
すべきか理解していないのは、きちんとした戦術が存在しないからだ」とは、敵ながら良く見ている。
幸運にも最終予選に進出できたときには、監督、選手の若返りなどの手を打つべきである。

イランヨルダン、カタール、ラオス
ウズベキスタンイラク、パレスチナ、台湾
日本オマーン、インド、シンガポール
クウェート、中国、香港、マレーシア
北朝鮮UAE、タイ、イエメン
バーレーンタジキスタン、シリア、キルギス
韓国レバノン、ベトナム、モルディブ
サウジアラビア、トルクメニスタン、インドネシア、スリランカ

補足:アジア1次予選のグループ分け

青字は最終予選出場が決定した国。
赤字
は最終予選進出が有力な国