データベース設計論(リレーショナル・データベース設計入門)
注記1: 以下の内容は、私が某大学で非常勤講師として、講義用に使用しているものです。
@データベース設計にとって基本的な概念では、3層スキーマ、データモデリング技法、関係モデル、データ正規化、
ERモデルがあります。
ASQLの基本的な文法、使い方、使用事例を具体的に述べてあります。
Bデータベースの運用設計上で欠くことのできないデータベース制御(問合わせ処理、トランザクション処理、
同時実行制御、障害回復)について分かりやすい図解を交えて説明しております。
Cオブジェクト指向データベース、分散データベースなどを含めて最近の技術動向にもふれておきます。
このテキストの内容を理解できれば、情報処理試験のうちデータベース領域の知識は十分身につくと思います。
注記2: 左側のアウトラインをクリックして検索を進めてください。
第1回 データベースの基本概念 | データベースシステムの歴史的経緯、ファイルシステムの問題点、 DBMSの役割、DBMSの基本的機能、データベースの開発手順などが 記載してあります。 |
第2回 データベースのアーキテクチャ | プログラムからのデータ独立概念、データベースの3層スキーマ構造、 および物理的な各種のファイル編成方式の説明などデータベース アーキテクチャを記載 |
第3回 データモデリング | データベースシステム開発プロセスの位置付け、具体的な開発プロセス、 および論理データモデルを設計する各種のモデリング技法を 解説してあります。 |
第4回 関係モデル | 関係データモデルの技法を詳細に解説。特に、データの正規化の事例、 リレーショナル代数について本質的な説明が載っています。 |
第5回 ERモデル | データ正規化のメリットおよびE-Rモデリング手法を掲載。E-Rモデリング 手法はボトムアップアプローチの立場で記述。特にエンティティ間の関連に ついては、種々の関連の定義方法を具体的に取り上げてあります。 |
第6回 SQL、その1 | SQLの特徴、基本的な文法を網羅してある。さらに、テーブル定義、 データ操作の基本を解説してあります。 課題 練習問題1 練習問題2 |
第7回 SQL その2 | SQLの詳細編として、テーブル定義、VIEW定義、INDEX定義および データ操作、副問合せ、カーソル操作を詳述してあります。 (その1、その2を合わせて学べば、通常のSQLは使えるようになります。) |
第8回 問合せ処理 | データベース問合せの最適化手法、オプティマイザーおよびデータ構造、 INDEX作成法など性能チューニングについて述べてあります。 |
第9回 トランザクション処理 | データベースシステム特有のトランザクション管理について、その定義、 必要性、事例およびACID特性が述べてあります。 |
第10回 同時実行制御 | トランザクションの同時並行処理に必要な、直列化理論、先行グラフ、 および同時実行制御方法(ロッキング、デッドロック回避策、 時刻印方式、楽観的方式)が述べてあります。 |
第11回 障害回復 | データベースの障害の分類、原因やログファイルの具体的な利用方法、 障害回復の準備事項、障害回復方法、データベース保守が述べてある。 |
第12回 分散データベース | 分散データベースの基本要件、経緯、構造、データ分割手法、分散資源 管理、分散DBの透過性、問合せ処理の最適化、同時実行時のトラン ザクション管理について述べてあります。 |
第13回 オブジェクト指向DB | オブジェクト指向概念、言語的側面、マルティメディアデータベースの 現状、オブジェクト指向DBMSが備えるべき要件、およびリレーショナル DBMSとの棲み分けについて述べてあります。 |
第14回 技術動向および事例 | DB処理の高速化、データベースサーバー、データウェアハウスといった 技術動向の、およびPDM、SCM、ERP、CRMなどのデータベースの 適用事例が述べてあります。 |
第15回 まとめ | データベースの設計、開発に必要な事項がコンパクトに網羅されています。 |